巡行
8月9日 宵宮祭 / 遷霊祭
山車飾り付
宵宮の午前中は、各町内で山車の飾り付けが行われます。
人形の胴体を心棒に固定するなどして形を整え、衣装を着せます。最後に、御箱から出され、御酒などが供えられていた人形の御首を取り付けます。
子供中心の町内巡り
日中、準備ができた山車に祭り囃子の演奏者と線取りを乗せて、子供や付き添いのお母さんたちの手で各山車が町内を一巡します。
魂入れ(たましいいれ)
各山車はそれぞれの町内を一巡した後、姥神大神宮に向かい、鳥居の下で神宮のおはらいを受け「魂入れ(たましいいれ)」を行います。その後、各町内に戻り、さらにくまなく町内の路地まで巡ります。
遷霊の儀
神社では夜7時30分から、神霊を神輿に移し入れる神事、遷霊の儀「みたまうつし」が電気を消した暗がりの中で、かがり火だけを頼りに行われます。本殿にまつられている祭神五柱(天照大神、春日大神、住吉大神=底筒男命・中筒男命・表筒男女)と枝宮七柱(賢光神社、檜山神社、厳島神社、豊川神社、笹山神社、愛宕神社、折居社)の神霊が三基の神輿と鳳輦(ほうれん)に遷霊されます。
先山車定め
「みたまうつし」の後、続いて、今年の山車行列の先頭を行く先山車定めを占います。白木の三方に山車13台の名前を書いた紙片13枚をのせて神前に供えられます。神主が御幣を三方の上で振って、はらい清めた後、御幣の紙の先をかすかに名札に触れます。この時、御幣に吸いついてきた名札を、別の神宮の捧げ持つ三方の上で振り、落ちてきた名札を「猿田彦」役が受け取ります。猿田彦はこれを頭取協議会会長に確認させ、その名札の山車を読み上げ、この年の先山車が告げられます。
8月10日 本祭<渡御祭> / 下町巡行
姥神大神宮出発 → 横山家前 → 江差町会所会館前 → 東別院前 → 豊川町 → 江差南高校前(バス旋回場) → 新栄町 → 夕食・休憩 → 笹山神社前 → 愛宕神社前 → 愛宕町旋回 → 愛宕商店街(見せ場(1)) → 東別院前 → 江差町会所会館前 → 横山家前 → 姥神大神宮 → 解散
渡御行列出発前
お昼ころ、各町内から子供たちに引かれた山車が一台また一台と神社に向かって集まって来ます。「ヨーイ、ヨーイ」「エンヤマッカショ」の黄色い掛け声とともに笛や太鼓、鉦の祭り囃子が次々と重なって神社前の広場は大賑わい。所定の位置に13台の山車が勢揃いします。
渡御行列出発(午後1時)
いよいよ渡御行列の出発です。猿田彦行列を先頭に、鳳輦と3基の神輿行列が続きます。そしてその後を13台の山車が賑やかに華やかに出発して、下町を巡ります。
祭り囃子コンクール審査区間
神社から江差町会所会館(旧役場)までの区間は祭り囃子コンクールの審査区間となっています。各山車一段とその演奏にも掛け声にも気合いが入ります。
夕食・休憩(午後5時~7時)
一行はあらかじめ予約してある民家の庭先や会社の車庫などで用意されていたお弁当を開きます。古い家並みの小路のあちこちに大勢の子供たちがあふれます。
全山車勢揃いの見せ場(1)(午後8時頃)
午後7時に再び出発した山車は午後8時には愛宕町の商店街に勢揃いします。この時、引き手は小・中学生を中心とした子供たちから、高・大人の若者たちが中心となっています。電飾された13台の山車の上では祭り囃子の競演となり、山車の引き手、見物客も一体となります。神輿はこの間をぬうように神社に戻ります。
還輿祭・宿入れ(午後9時頃)
この日、もう一つの大見ものが神社に戻った神輿の宿入れです。タイマツに火をつけた白丁子8人が左右4人ずつ向かい合って並び、鳥居下から拝殿の階段までの参道を火では き浄めるように一気に駆け登ります。これに続いて神輿も白衣の若者にかつがれ一気に石段を駆け登りますが1度では嘉納ならず、往き来を7度繰り返し、7度目に初めて嘉納されます。以下、2基、3基の神輿がそれぞれ5度、3度の繰り返しで嘉納されます。3基の「大宮」は大型の神輿で、担ぎ手も汗だくで、最後にはねじ込むように向拝をくぐり抜け拝殿に入ります。拝殿内では周囲の拍手に包まれながら歓喜の揉み上げが続けられます。神輿が神殿に納まると、山車も囃子を「帰り山」に変えて神社に集合します。
全山車勢揃いの見せ場(2)
宿入れがおわる頃、山車は再び姥神神社前に終結。10日最後の見せ場をつくります。
8月11日 本祭<渡御祭・遷霊祭> / 上町巡行
姥神大神宮 → ホテル寺子屋前 → 津花町 → 海岸線 → 南浜町 → 柏森神社前旋回 → 南が丘小学校前 → 檜山神社前 → 陣屋町 → 茂尻町 → 夕食・休憩 → 旧NTT前 → 橋本町 → 本町 → 上野町 → 江差警察署前 → 五勝手屋本舗前 → ホテルニューえさし前 → 賢光神社前 → 円山町旋回 → ホテルニューえさし前(最大の見せ場) → 解散
渡御行列出発(正午)
前日と同様、子供たちに引かれた各山車が昼前に神社に集合。その中で祭り囃子コンクールの発表がされます。再び猿田彦行列、神輿行列、山車行列の順で正午に神社前を出発。先日とは逆に広場から旧平野旅館跡地を左に回り上町巡りに向かいます。
休憩
子供たちやお母さんに引かれた山車は各町のあちらこちらで一休み。お母さんたちが子供たちにアイスキャンデーやお菓子、飲み物などを配ります。潮風に吹かれながらおいしそうにキャンデーをなめる子供たち。微笑ましい光景が見られます。
宿入れ(午後9時)
午後7時、子供から若者、大人に入れ替わった山車が町内を巡り、円山町まで行き、折り返してきます。そのころ、猿田彦と神輿の一行は賢光神社を出て練り歩きながら姥神大神宮へ帰り、昨日同様の宿入れが行われます。
最大のクライマックス(午後9時~11時)
円山から折り返した山車がホテルニューえさし前の新地町繁華街に次々と集まって来ます。その度に街頭放送のスピーカーが「ただ今、○○山車が入って来ました!ヤマの皆さんご苦労様でした。沿道の皆さん拍手をお願いします。○○山の人形は○○です!」と絶叫。新地通りは光と祭り囃子と掛け声、人々の歓喜の渦につつまれます。火のついたような乱れ打ちの中、引き手、見物客一体となって、ある者は舞い、ある者は飛び跳ね、ある者は歌い、祭り最大のクライマックスに町中が酔いしれます。
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