山車の紹介
山車(ヤマ)
渡御祭は12台の御所車ふうの台車に、二層、三層の桟敷を設けた山車と、1台だけ船の形をした『松寳丸』の計13台の山車で町中を練り歩く。いずれも車台は赤朱と黒の漆塗りに、飾り金具がびっしり打たれている。遠目にも近くから見ても、豪華で頑強な作りである。普通、山車は50年で改築が必要とされており、その際は1千万円を超える経費を要する。これらの経費は僅か百戸足らずの各町内会で賄うこととなるが、これはけっして経済的な余力が生むものではない。自分たちの山車が一番という誇りがそれぞれの町内の結集を生み、また祖先が残した遺産に対する江差人の思いがそこにある。
ここでは、13台の山車と、代表的な人形、装飾品である水引幕をご紹介します。
人形
水引幕
13の山車を支える18の町
北海道最古の歴史と伝統を有する「姥神大神宮渡御祭」に供奉する山車は、我が町内の貴重な文化遺産として、山車保存会によって、祭り囃子の伝承と共に大切に保存されてきました。
「江差の五月は江戸にもない」と云われた往時の北海道文化財、神功山、松寳丸や由緒ある人形、装飾品で飾られた絢爛豪華な13台の山車を紹介します。
- 【松寳丸(まつほうまる)】 陣屋町、海岸町
- 【新栄山(しんえいざん)】(人形:武田信玄)新栄町
- 【神功山(じんぐうやま)】(人形:神功皇后)愛宕町
- 【豊栄山(ほうえいざん)】(人形:瓊瓊杵尊)豊川町
- 【蛭子山(えびすやま)】(人形:蛭 子 様)中歌町
- 【豊年山(ほうねんやま)】(人形:神武天皇)姥神町
- 【楠公山(なんこうやま)】(人形:楠木正成)津花町
- 【義公山(ぎこうざん )】(人形:水戸黄門)南浜町・柏町・南が丘
- 【譽山(ほまれやま )】(人形:大石内蔵助)茂尻町
- 【聖武山(しょうむざん)】(人形:日本武尊)橋本町
- 【源氏山(げんじやま )】(人形:武蔵坊弁慶)上野町
- 【清正山(せいしょうざん)】(人形:加藤清正)本町
- 【政宗山(まさむねやま)】(人形:伊達政宗)新地町・緑丘・円山
松寳丸(まつほうまる)
陣屋町、海岸町 北海道指定文化財(有形民俗文化財)
松寳丸は「船山」(ふなやま)と呼ばれ現存する唯一の船形山車。
今から153年前、江差で活躍していた近江商人が大阪へ発注し製作させたもので、昭和38年に北海道の有形民俗文化財に指定されている。重厚な作りと豪華さは他を寄せつけない。江差が商都として栄華を極めた往時を忍ぶことができる。
他の山車は人形を据えているが、松寳丸は人形の代わりに小さな男の子が「船頭」として金色の陣笠に金襴の陣羽織。渡御祭の巡行中、船首に正座する姿はりりしく、愛らしい。
【お問い合わせ先】
〒043-8560 北海道檜山郡江差町字中歌町193-1
江差町役場 追分観光課 観光係
TEL:0139-52-6716
FAX:0139-52-5666
社会教育課 地域文化係
TEL:0139-52-1047
FAX:0139-52-0234